数寄屋建築、日本の建築様式の一つである。 数寄屋(茶室)風を取り入れた住宅の様式
北山の磨丸太は室町期、また吉野丸太は江戸中期に生産が始まり、 古い歴史を背景にわが国の伝統建築、とりわけ数奇屋・茶室・住居等 の発達に伴って床柱を始め内装材として広く利用されてきました。 磨丸太はその素朴な自然の持味と・わび・さびの茶室にはぴったりの 材料として珍重され、日本の風土がはぐくんだ風情のある丸太として 成長してきたものです
- 多彩な建材
- 竹や杉丸太を好んで使う。特に杉はその木目が称揚され柱や床板に多用される。また丸太普請という一見素朴だが高度の技術を要する工法を採用している。床柱や床框に紫檀などの奇木を使ったり、板材には桑の一枚板を使うなどきめ細やかな建材の選択も数寄屋の特徴である。壁も白壁は採用せず原則として聚楽壁に代表される土壁仕上げである。そのため左官技法は高度にかつ多彩に発展した。
- 長押の省略
- 丸みを残した面皮柱を用い、長押は省くことが多いが、長押を付ける場合は原則として杉の面皮である。
- 床の間
- 書院造のそれと比べると小規模で質素である。あまり格式にとらわれず自由に建材を選び自由にデザインがされる。
- 深い庇
- 庇を長めに造ることで、内部空間に深い陰翳と静謐をもたらす。
- 多彩な建具類
- 襖や障子のデザインにも工夫を凝らし、後には板硝子という新たな材料を得て、一層多彩に展開した。雪見障子や猫間障子、組子障子など職人の技術の粋を見ることができる。
投稿日:2018/06/17